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「新駅問題から千曲市政を考える市民の会」最終報告書

「新駅問題から千曲市政を考える市民の会」の請願は採択されました。

 市民の皆様、応援をありがとうございました。

 

請願の審議結果について

市議会3月定例会

平成30年3月16日付

受付番号 件名 審査担当
委員会
審議の結果
6号 新駅誘致活動の中止と市財政支出差し止めに関する請願 付託省略 採択

 

 皆様、昨年の12月5日、市議会12月定例会の冒頭で市長が新幹線新駅誘致の断念を表明しました。ようやく私たち市民の願いが成就した瞬間でした。

 

今までの経過

 

 新駅誘致断念の理由は、7割近い市民が反対しているという民意を尊重したからではなく、JR東日本からの最終回答が『新駅設置は技術的に困難である』という理由からでした。このように基本的な事柄も確認せずに、千曲市や議会は新幹線対策室に3人の職員を常任させ、市内の公共施設にノボリバタを立て、800万円超のコンサルタント料を支払って利用者数の想定等の調査を2度も実施したわけです。高速鉄道である新幹線の目的から、どのような理屈で取り繕っても千曲市の新幹線新駅誘致は実現不可能と判断するのが良識的です。しかし、それを市内の責任ある立場にある人たちが公に口にできない強固な壁がありました。新駅誘致反対の私たち市民に対する行政の理不尽な対応、市議会の在り方は私たちに根深い政治不信をつのらせ、現市政が信頼できないものであるとの認識を抱かせました。期成同盟会の講演会で「新駅が出来なければ千曲市は夕張市のように財政破綻する」と言った人は千曲市のビジョンをどのように考えていたのでしょう。1億円を超える税金を無駄にした公的立場にある市長や市会議員の方々に市民の代表であるという自覚はあったのでしょうか。

 

 現在の千曲市や議会、またその背景に強力な諸組織がある中で、岡田市長が『誘致活動断念表明』をしたことは英断だったと思いつつ、同時に民意を問う出直し選挙をするというのが本来の責任の取り方ではなかったかと考えます。また、多くの皆様もご承知の通り、この問題は市長以上に市議会に責任があります。古びた時代感覚で千曲市の未来のビジョンは描けません。若い世代の意見や感性を市政に取り入れていく柔軟さや包容力がもとめられます。この新駅問題の苦い経験を教訓として、千曲市民が今後に生かせば、この街の未来は明るいと思います。

 

 私たちは、2016年(平成28年)10月に行われた千曲市長選挙において、新幹線新駅誘致政策が争点となったおり、信毎の市民意識調査で69%の市民が現職市長の進める誘致活動に反対・疑問を持っていることが明らかになったこと、さらに市長選において250票差という僅差で現職市長が勝ったことで、「新駅誘致は承認された」とする市幹部の発言はあまりにも傲慢であり、ご都合主義であると考え、新駅誘致を反対する市民運動を立ち上げた次第です。

 

 私たちの活動は、市民へのチラシ配布や街頭宣伝、市長への申し入れ、要請、および市議会への請願や、近隣市が千曲市の新駅誘致活動をどう見ているかのアンケート調査、市長、市議会と市民との対話集会開催の要望など多岐におよび、約1年にわたり継続されました。この間、共感を頂いた多くの市民から激励の手紙やカンパをいただき、自信を持って進めることが出来ました。

 

 さて、新駅誘致活動は2017(平成29)年10月下旬(信毎報道11月1日)JR東日本から「新駅設置は技術的に困難」との最終回答を経て、岡田市長は12月5日議会開催日冒頭、「誘致活動は中止する」と表明しました。しかし、市政執行者の市長が意思表示をしても「中止表明は次期尚早」と異議を唱える一部議員がおり、私たちが提出した請願は12月議会で継続審査となり見送られました。そして「誘致活動中止は当然」との市民世論の高まりのなか、今年の3月定例会では所管の特別委員会採決を避け(すればこれまでの経緯上、否決せざるを得ない為)直接本会議でようやく採択の至りとなりました。

 

今後の方針

 

 このように経過はともあれ私たちが求めてきた目的は達成されたので「新駅問題から千曲市政を考える市民の会」は平成30年4月30日をもって解散することとします。

ご協力いただきました市民の皆様にお礼を申し上げます。

 

 尚、千曲市では現在大型公共事業が進んでおり、平成30年度の一般会計予算は市債(借金)の増加により前年度比28.9%増の313億7000万円となっています。次年度からは市財政が厳しくなることが必至で、市内の各種団体の補助金削減は避けられないと想定されます。

また、実現の可否はともかく大型プロジェクト誘致の計画があり、市議会はいまだに一部議員のグループに引き回され民主的な議論が行われない状態にあります。

これらのことから、この会は引き続き民主的な市政、市民に開かれた市政に向けて、市民の立場から問題提起をしていくため「千曲市政を考える市民の会」として改めて存続することといたします。そしてカンパの残金はこの会に引き継ぐこととさせて頂きます。

 

新駅問題から千曲市政を考える市民の会

代表委員  宇田川弘子 田村正仁 米澤生久

連絡先 〒389-0803 千曲市千本柳191-6 090-4733-4301

 


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